岡本 由平 院長(岡本歯科医院)のインタビュー

岡本歯科医院 岡本 由平 院長

岡本歯科医院 岡本 由平 院長 (YUHEI OKAMOTO)

1978年、『九州歯科大学』卒業。その後は、徳山やつくば研究学園で経験を重ねた後、1981年に港南区で『岡本歯科医院』を開業。『横浜市立笹下中学校』の校医を42年間務め、現在は歯科医師会で災害対策を担当している。(JR根岸線 洋光台駅よりバス 関 下車後すぐ。横浜市営地下鉄ブルーライン 港南中央駅から徒歩14分)

たまたまの縁から始まった、港南区での歩み

私は出身である北九州の『九州歯科大学』を1978年頃に卒業しました。学生時代はラグビー部に所属し、卒業後もラグビー部の先輩のもとで4年間程お世話になりました。そして山口の徳山や、つくば研究学園で研修を積む中で、歯科医療の奥深さを実感する日々でした。この地を選んだきっかけは、実は「たまたま」なんです。知人の紹介で建物を紹介していただき、大家さんとお話ししたところ非常に良い方でした。特別なこだわりがあったわけではありませんが、その縁を大切にしたいと思い、1981年にこの港南区で『岡本歯科医院』は開業しました。振り返れば、この「たまたま」の出会いが40年以上続く地域との絆の始まりだったのです。そもそも、歯科医師を目指した理由は、近くに歯科大学があったことと、親戚に歯科医師がいたという環境的な要因が大きかったですね。特別な大きな野望があったわけではありません。しかし大学で、ある教授から言われた言葉が今でも心に残っています。「大学は免許を取るところまで。卒業してから研鑽すべきことが山ほどある」と。そのレベルの差は、野球で言えばアマチュアからプロ、さらにはMLBほど違うと実感しました。だからこそ、卒業後も学び続けることを大切にしてきました。今でもその姿勢は変わりません。

「生活のための医療」を貫く診療哲学

日々の診療で最も大切にしているのは、歯科医療は「生活のための医療」だということです。痛みで日常生活に支障をきたしている方が、1回の診療で改善できるようにすること。これは患者さんの生活の質を守ることに直結します。そして、単に痛みを止めるだけでなく、前歯が外れた際などには「ちゃんと笑えるようにして返してあげる」ことを大事にしています。笑顔は日常生活の中で何より大切なものですから。具体的なアプローチとしては、患者さんが「なぜそうなったのか」という原因をしっかり聞くことから始めます。そこに対して技術を用いて施術する。痛いところだけを治すのではなく、そこに至った原因を取り除くことを主体に診療を進めています。原因が残れば、また同じことが起きてしまいますから。こうした考え方をスタッフ全体で共有し、チーム全体で患者さんの健康を支えています。特に興味を持って取り組んでいるのは、噛み合わせや審美的な問題です。日常生活において美しいことは、それだけで楽しいものですから。大きく分ければそういった分野に力を入れています。治療をすればするほど悪くなるということがないように長期間、問題なく過ごせるようにすることが何より大事だと考えています。

治療より大切なのは「原因を知ること」

当院の特徴は、原因の追究を何より重視していることです。一番多い原因は、日々の手入れがうまくいっていないこと。日本人は歯をよく磨く国民ですが、それでも治療のやり変えが多いのが現状です。それは、なぜ虫歯になったかという根本的な原因が患者さんに十分に伝わっていなかったからではないでしょうか。40年前は「虫歯になったら歯医者で治せばいい」という意識が一般的でした。しかし今は、予防や日々の手入れの意識が浸透してきました。これは本当に良い変化だと感じています。理想は、正しい生活習慣で歯医者に時間と費用をかけないことです。そのために私は、最初の段階で必ず数値などを用いて現状を丁寧に説明する時間を設けています。例えば根管治療は「再生治療」の一種なんです。細菌がいなくなれば、人間の体はちゃんと反応して骨を作ってくれます。体が「いらないもの」として排除しようとする反応を食い止める、そのための手入れを正しく理解することが結果を左右します。患者さん自身の意識と日々の取り組みが、治療の成否を大きく左右するのです。だからこそ、原因を知り、理解していただくことに時間をかけています。

患者さんの絵が彩る待合室、信頼が紡ぐ地域との絆

昔に比べてお子さんは減り、今は60代から70代の近隣の方が中心です。長く住んでいる方が多く、本当に興味深いお話を聞かせていただくことも多いですよ。院内に飾ってある絵はすべて患者さんの作品なんです。ある方はパリで賞をいただいたこともあるほどの実力の持ち主で、1995年の阪神大震災を機にこちらへ越されて以来、もう20年以上のお付き合いになります。待合室に飾られた作品は、患者さんとの信頼関係の証でもあり、私にとって大切な宝物です。40年近く通ってくださる方も多く、遠方に越された方もわざわざ来てくれます。特別な定期検診の案内を出しているわけではありませんが、しっかりと治療し、丁寧に説明することで繋がりが続いているのだと思います。今では患者さんのお孫さんの代まで、3代にわたって診ているご家族もいらっしゃいます。こうした長いお付き合いは、歯科医師として何より嬉しいことです。地域との関わりでは、『横浜市立笹下中学校』の校医を42年間、去年まで務めていました。これは歴代の校長先生よりも長く、地域で一番の古株かもしれません。去年退職する際は校内放送で紹介もしていただき、とても感慨深いものがありました。お子さんの数は減りましたが、一人ひとりへの手入れが行き届いているのか、お口の中が綺麗な子が増えました。時代とともに変化する地域の姿を、長年見守ることができたことは幸せなことです。

災害対策担当として伝えたい「助け合い」の心

現在、私は歯科医師会で災害対策を担当しています。この辺りは地盤がしっかりしていますが、万が一の災害時には「みんなで助け合うこと」が一番大切です。港南区の災害時共同隊にも登録していますが、古くから住んでいる住民の方が多いこの地域なら、互助の意識を持って乗り越えられると信じています。長年この地域で診療を続けてきた者として、地域の皆さんの顔が見える関係性を築けていることは、災害時にも大きな力になると考えています。日頃からの信頼関係が、いざという時の助け合いの基盤になるのです。最後に、日々患者さんと真面目に向き合わない限りは良い歯科医療はできないという思いを大切にしています。一人ひとりの患者さんの声に耳を傾け、原因を理解し、最適な治療を提供する。この基本を忘れずに、これからも地域の皆さんの健康を支え続けていきたいと思っています。

※上記記事は2026年2月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

岡本歯科医院 岡本 由平 院長 (YUHEI OKAMOTO)

岡本歯科医院 岡本 由平 院長 (YUHEI OKAMOTO)

  • 出身地:福岡県
  • 趣味:スポーツ観戦
  • 好きな場所:本牧山頂公園
  • 好きな音楽:『ビートルズ』、『ローリングストーンズ』、『マイルスデイビス』
  • 好きな映画:『俺たちに明日はない』
  • 好きな本:『成功哲学』
  • 好きな言葉:日々これ新たなり

INFORMATION

電話 045-844-5979
所在地笹下2-1-11西山ビル
最寄駅港南中央 徒歩13分、屏風浦駅 約1.4km、上大岡駅 約1.8km
診療時間[月曜・火曜・水曜・金曜]10:00~13:00 14:00~18:00
[土曜]10:00~13:00 14:00~16:30
休診日木曜・日曜・祝日
診療科目 歯科 小児歯科 歯科口腔外科