LAUGS 吉原 永満 代表

LAUGS 吉原 永満 代表 (NAGAMITSU YOSHIHARA)

神奈川県横浜市出身。保土ケ谷区岩井町から始まり、30年以上にわたって横浜を中心にサーフィンに携わる。一度は湘南へ拠点を移したものの、2022年に星川で再びサーフショップをオープン。

通算で30年以上。湘南を経て、再び横浜へ

サーフショップを始めたのは、もう30年以上前です。最初は保土ヶ谷の岩井町で店を出して、その後一度湘南へ移り、2022年にここ星川へ戻ってきました。もともと僕自身がずっとサーフィンをやっていたんですよね。兄の影響で始めてから、どんどんハマっていって。当時は横浜の有名なサーフショップからスポンサーも受けていたんですよ。ところが、そのショップがスノーボードの専門店になってしまって。ちょうど、僕が海外から帰ってくるタイミングでもあったので、「じゃあ自分でやってみようかな」と。
一度は湘南で店舗を構えましたけど、やっぱり僕はずっと横浜にいた人間なので、横浜のほうが居心地がいいんですよね。サーファーって、海の近くに住んでいる人ばかりだと思われがちなんですが、実際は街中にもたくさん住んでいる。横浜のサーファーたちとまた交流したいという気持ちもありました。
実は、50歳を過ぎた頃に一度店を辞めたことがあるんです。ただ、同じタイミングで大学を卒業した息子がスケートボードショップを始めたいと言い出したので、「じゃあ僕はもう辞めるから、たまに手伝いながら、昔のお客さんと話せればいいかな」という感じで息子にショップを任せたんですけど、思っていた以上に息子が本気だったんですよ(笑)。サーフショップと違って、スケートボードショップは専門店であることがすごく大事なんですね。サーフボードなどジャンルが違うものが置いてあるショップだと、扱いたいブランドが入れられないこともある。それならスケートボードだけの店にしようとなり、「どこかに移るか、もう辞めるよ」と話していたちょうどその時に、この場所を見つけたんです。星川に縁があったわけではありませんが、このあたりの街並みがすごくよくなってきて、「こういう雰囲気の場所でやりたいな」と思ったんですよね。

ものを売るだけではなく「クラブ」のような場所

僕にとってサーフショップって、単純にサーフボードやウェットスーツを売る店ではないんです。どちらかというと、一つのクラブみたいなものなんですよね。横浜にも、そういうショップがいくつもあって、それぞれにサーファーが集まって、切磋琢磨したり、全国大会を目指したりする。チームをまとめる役割をしているのがサーフショップという感覚です。
それもあって、自分のなかではあまりお店というカテゴリーで営業していないんです。もちろんこれからサーフィンを始める方がいればサポートしますが、どちらかというと、お客さんと一緒に海に行ったり、ガイドやスクールをしたりするのがメイン。営業時間中ずっと僕が店にいるわけではないので、昔からのお客さんは「今日いる?」みたいな感じで連絡をしてから来てくれたりして。サーファーが遊びに来る場所という感覚のほうが強いかもしれません。このお店を必要としている人が探して来てくれる感じの店だと思います。

 

流行よりも、「本当に使えるもの」を選んで置く

こういうサーフショップって、販売メインの大型店とは完全に別物なんですよね。とはいえ、商品のラインナップにはかなりこだわっています。今はSNSなどで情報がたくさん出ているので、お客さんも事前にかなり調べてから「これありますか?」と来られることが多いんです。もちろん、インフルエンサーの方が紹介しているものの中にもいい商品はたくさんあります。でも、それが必ずしもその人にとって一番いいものとは限らない。昔からあるブランドで、広告をほとんどしていないけれど、実際に海に入っている人たちの間ではずっと評価されているものもあったりして。そういう商品って、当店のようなプロショップにしか入ってこないことがあるんです。うちにはプロレベルのサーファーも多く来ますし、日本代表になっている子もいます。そういう人たちは何が必要なのかを知っているから、こういう店を選んで来てくれるのかなと。やっぱり、その人のレベルや好み、どういうサーフィンをしたいのかまで見ながら、本当に合うものを選んでおすすすめしたいんですよね。デザインが好きだからこれがいい、という選び方ももちろんアリです。でも、「ちゃんとしたものを揃えたい」と思った時に、探して来てもらえる店でありたいですね。

始めるならルールまでちゃんと知ってほしい

最近は意外にも、40代、50代になってからサーフィンを始めたいといらっしゃる方が増えています。昔やっていて、一度離れていた人が戻ってくることもありますし、前々から興味があったけどチャンスがなかったという方も。そういう人にサーフィンを一から教えられるのは、すごくやりがいがありますね。上手い人だけが来る店にしたいわけではありませんから。
サーフィンは、道具を揃えてしまえば海に入ること自体にはそれほどお金がかからないスポーツです。でも、最初に何を買えばいいのか、どうやって海に行けばいいのか、どこで道具を揃えればいいのかって、初めての人にはわからないですよね。それ以上に大事なのが、海でのルールやマナー。昔は、サーフショップの先輩たちからかなり厳しく教えられたんですよ。完全な縦社会みたいなところもあって、それが全部良かったとは思いませんけど、その中で「なぜこのルールが必要なのか」は自然と身についていました。今はそういう環境が減った分、何も知らないまま海に入ってしまって、嫌な思いをしたり、トラブルになったりすることも少なくありません。でも、ルールがあるのは誰かを排除するためではなく、事故を防いで海の秩序を保つため。僕はよく、免許を持たずに交通ルールも知らないまま車を運転するようなものだと言うんですけど、サーフィンもそれに近いところがあるのかなと。これから始める人には、ボードの選び方だけじゃなくて、そういうところまでちゃんと伝えたい。一緒に海へ行って、実際に見ながら覚えてもらう。それがサーフショップの一番大事な役割だと思っています。

 

これまで通り、必要な人が集まる場所に

今後の展望は、特にないですね(笑)。一度リタイアしたこともありますし、本当に今は趣味に近い感覚でやっています。一日に一人お客さんが来て、何か買ってくれればそれでいいくらい。サーフボードもウェットスーツも安いものではないですし、毎日どんどん売っていかなきゃ、という商売でもないと思っています。今までずっと来てくれている人たちが遊びに来てくれたり、これからサーフィンを始めたい人が「ちゃんとしたものが欲しい」と思った時に来てくれたり。それで十分なんですよね。あまりガツガツ商売っ気を出したくないんです。その代わり、来てくれた人とはちゃんと付き合いたいし、一緒に海にも行きたい。そういう昔ながらのサーフショップであり続けられたらいいと思っています。
星川って、散歩していると「感じのいい街だな」と思うんです。そういう星川らしさをこれからも大切にしていきたいですね。この街にいるみんながこの雰囲気の良さをわかって、大事に過ごしていけばもっといい街になっていくんじゃないかなと感じています。

 

※上記記事は2026年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
 
 

LAUGS 吉原 永満 代表 (NAGAMITSU YOSHIHARA)

LAUGS 吉原 永満 代表 (NAGAMITSU YOSHIHARA)

  • 出身地:神奈川県横浜市
  • 趣味・特技:妻と町散歩
  • 好きな映画:「大脱走」
  • 好きな言葉:「無知の知」
  • 好きな作家:マイクル・コナリー
  • 好きな場所:相鉄沿線

INFORMATION

電話 045-489-4959
所在地横浜市保土ケ谷区星川1丁目4−25
最寄駅星川駅 徒歩2分、天王町駅 徒歩13分、和田町駅 徒歩14分
営業時間[月曜・火曜・水曜・金曜・土曜]13:00~
※閉店時間は日によって異なります。
定休日木曜・日曜・祝日
ジャンル ファッション 雑貨 その他[暮す] スポーツ用品