古川 昌弘 代表(PINOCCHIO(ピノッキオ))のインタビュー

PINOCCHIO(ピノッキオ) 古川 昌弘 代表

PINOCCHIO(ピノッキオ) 古川 昌弘 代表 (MASAHIRO FURUKAWA)

大学を卒業の後、都内外食産業に勤務。その後独立して、2000年にカフェ、2002年関内にレストランをオープン。2008年高島町でイタリアンレストランを始める。2011年反町、2012年妙蓮寺に「Duca di Camastra」をオープン。2016年、天王町に「PINOCCHIO」をオープン。現在に至る。

ご要望から生まれたベーカリー

もともとレストランを営業しており、そこで自家製パンを提供していました。それらが、お客さまからご好評を頂いて、最初は予約販売をしていたのですが、たくさんのご要望にお応え出来るよう、本格的にベーカリー事業に打ち込もうと考えました。高島町、反町、妙蓮寺にも店舗があり、4店舗目の天王町は、かつて西横浜に住んでいたことや、天王町に知人が居たこともあり、えにしを辿って、開店の運びとなりました。

値ごろで、飽きさせないこと

天王町のPINOCCHIOで心掛けていることは、地元の皆さまが毎日でも購入出来る価格であること、毎日でも召し上がって頂けるよう、お客さまを飽きさせない品揃え(種類)があること、のふたつです。パン食が増えると共に、ベーカリーも増加し、最近は見た目が華やかなパンが増えているように思います。色んな粉を使い、こだわりをお伝えすることによって、高付加価値をつけ、値段を高騰させる傾向に走りがちではないでしょうか。「PINOCCHIO」に限らず、わたしたちのベーカリーは、流行廃りに負けない「パン屋」であること。一時期のブームだけでなく、長続きする「パン屋」であること。を念頭に、常にお客さまに対して誠実であること。マーガリンや保存料などの添加物を加えず、安全安心なパンであること。自家製のクリーム、包餡技術など、製パン技術を磨き、手間暇を惜しまないこと。地域に根ざして、毎日食べても食べ飽きることなく、小さいお子様からご年配の方々にまで好まれるパンを探求すること。それらのことに加えて、価格を抑える点も重要としています。なぜならば、どんなにおいしいパンでも、高ければ毎日は買わないでしょう。わたしは、リピートして頂くパンを作ることが大前提だと考えています。

健康な心身だからこそ、美味しいパンが生まれる

お客さまがあっての商いですが、わたしには、大切なお客さまと同じくらい、スタッフ(従業員)の存在も重要です。パンという食べ物は手間の掛かるものです。バゲットだけ、食パンだけ…ならまだしも、自家製のクリームや惣菜を作り、挟み、サンドイッチや惣菜パンまで数多くの種類を手掛けようとすれば…手間も時間も掛かりますし、第一それら製パンの「技術」を取得するのに、今日の明日、という時期尚早で身につくはずもありません。パンを作る、とは。製パンとは…。技術を学ぶ者。習得する者。後人に教える者。製パン店は、朝の仕込みが早く、夜は売り切るまで…とブラックなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。実際、規模が小さければ、ひとりで立ち回る必要もあるでしょう。「PINOCCHIO」など、弊社の店舗(製パン)スタッフは、週休2日を徹底し、「夜勤」はきっぱり廃止としました。「作る人の心身が健康でないと、良いパンが作れない」とわたしは考えておりますし、職人さんにストレスを与えないことと、パン作りに最適な環境をつくることのふたつこそが、わたしの「仕事」なのです。家族や従業員を守るために、シビアに進めなければならないこともあります。全ての物事のバランスを保ってしかも、同時に進めていくのです。色々なことを模索しながら、慎重に事を運ばねばならない。そうして、弊社の製パン技術の蓄積が出来るようになったのです。およそ、7~8年は充分掛かったでしょう。これらのことが広まった故か、学びたい意欲を持つスタッフ候補生が後を絶たず、これからも、店を、パンを盛り上げて欲しいな、と思います。原材料費の高騰、光熱費の高騰、人件費の高騰など頭の痛い問題は山積みです。更には、キャッシュレスの波をどう迎えるか。パン作りとは別の舞台で、わたしも戦っています。

安心安全、こだわりの美味しさ

「PINOCCHIO」のパンの特徴は食材に拘り、保存料やイーストフードなどの添加物を使わない、安心安全なパンであることです。ご存じの方も多いでしょうが、トランス脂肪酸を多く含むマーガリンの摂取について、アメリカでは健康への悪影響を考慮し、使用規制されています。今日、甘くて、ふわふわして、口当たりが良く、美味しいと口にしているパンが、10年食べ続けたことによって健康被害が出たとしたら…。わたしは、自分の子どもに食べさせたいパンを、お客さまにも召し上がって頂きたい。自分の子ども達に食べさせられないものは、お客さまにも販売しない。このことは、食品を扱う者としての、わたしの矜持です。無塩、加塩、発酵バターを生地によって使い分け、酵母の香りや小麦本来の旨みを引き出し、保存性を高めるために、酵母種は「ルヴァン」を使用しています。小麦本来の味を引き立て、しっとりもちもちした食感にするため、低温長時間熟成法も採用しています。昨今の原材料高騰を踏まえ、仕入れも自ら行い、野菜なども生産者の顔を見て、生産地まで足を運ぶ、など購入にも工夫を凝らしています。

「PINOCCHIO」のおススメは、

・北海道産小麦キタノカオリを石臼で挽いた食パン、「きたのかおり100%」

・白いクリームパン…もちもちの白パン生地に自家製カスタードクリームを合わせたロングセラー

・カンノーロ…イタリア・シチリアの伝統的なお菓子。ピスタチオ、モンブラン、紅はるかなど季節のフレーバーのクリームを中に入れています。

・サクサクメロンパン…自慢のメロンパン、外はサクサク、中はふわふわもっちり

子どもや妻、そしてスタッフみんなの意見を聞き、試行錯誤しつつも、新作パンはにちにち続々と登場しています。是非、お楽しみ下さい。

探し続ける、パンの路

天王町は横浜から至近なこともあってか、近ごろでは若い年齢層の方が増えたように思います。「PINOCCHIO」のこれからは、若い人やお子さまにも好まれるパンを増やそうかと考えています。例えば、サンドイッチの種類を増やしたり、スイーツ風のパンに新しくチャレンジしたり。反町駅前店、妙蓮寺店、高島町店、そしてこの保土ケ谷の天王町店。それらお店ごとにお客さまの層が異なり、好まれるパンの種類も変わってきます。お客さまの求めるニーズを考え、お住まいになっている地域の皆さまから、好まれるものを増やしていきたいと思い、これからも精進して参ります。

※上記記事は2025年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

PINOCCHIO(ピノッキオ) 古川 昌弘 代表 (MASAHIRO FURUKAWA)

PINOCCHIO(ピノッキオ) 古川 昌弘 代表 (MASAHIRO FURUKAWA)

  • 出身地:川崎市中原区
  • 趣味:ゴルフ
  • 好きな場所:海
  • 好きな本:歴史の本
  • 座右の銘・好きな言葉:「和して動ぜず」(君子は和すれども同ぜず)「論語・子路」より

INFORMATION

PINOCCHIO(ピノッキオ)

電話 045-442-5336
所在地天王町1-3-6
最寄駅天王町駅 徒歩4分、星川駅 徒歩14分、保土ケ谷駅 約1.4km
営業時間10:00~18:00
定休日日曜日
ジャンル パン