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梶浦 寛 代表(フラワーショップヒロシ)のインタビュー

フラワーショップヒロシ 梶浦 寛 代表

フラワーショップヒロシ 梶浦 寛 代表 (HIROSHI KAJIURA)

『大阪市立大学大学院機械制御学科』卒業後、『ヤマハ発動機』に入社し生産技術部門で従事。その後都内の花屋で7年間修行し、2024年に『フラワーショップヒロシ』を開業。((JR横浜駅北改札 徒歩約5分)

異業種から花の世界へ

私はもともと理系出身で、大学院では大阪市立大学の機械制御工学科で学びました。卒業後はヤマハ発動機に就職し、バイクの生産技術部門に配属され、バイクの製造方法を研究する、いわゆる技術開発の仕事をしていました。上司や先輩の中には、実験結果が出る前夜にワクワクして眠れないほど、仕事に情熱を注ぐ方もいらっしゃいました。しかし正直に言うと、私はそこまでの情熱を持つことはできませんでした。目の前の仕事には全力を尽くしていましたが、心の底から「震えるようなやりがい」を感じたことはなかったのです。転機が訪れたのは、子どもが生まれたことがきっかけでした。「これからの人生、自分が本当に楽しいと思える仕事をしたい」と思い、会社を辞めました。そして、ヨーロッパを気ままに旅していたとき、日常に花が自然と溶け込んでいる暮らしに出会ったのです。ベランダに飾られたゼラニウム、カフェのテーブルにちょこんと置かれた一輪の花…。そこには、無理も背伸びもない、「暮らしの中に自然とある美しさ」がありました。その風景に感動し、「自分も、人の生活に彩りを添える花を届ける仕事がしたい」と思ったことが、花屋を志すきっかけでした。

東京の有名店での修業、そして独立へ

帰国後、私は「やるからには一流の人と働きたい」という思いで、花屋選びを始めました。選んだのは、東京にある、業界でも厳しいことで知られる花屋さんでした。そこでは、仕入れから水揚げ、接客、ラッピングに至るまで、すべてにおいて妥協を許さない姿勢を徹底的に叩き込まれました。そのお店の社長が口にしていたのが、「ボランティアじゃない。自信を持って満足してもらえる商品を提供できなければならない」という言葉。これは今でも私の中に深く刻まれています。「可愛い」「センスがいい」「安い」それだけでは花は売れません。最終的にお客様が家に持ち帰り、飾って、見て、感じて、満足してもらえるもの。そこまでを見据えた花を提供できるかどうか。それがプロの仕事だと教わりました。

「感性×理系思考」で、心に届く花を

私自身が理系出身ということもあり、感性だけに頼らず「構造的に考える」癖があります。たとえば花束を一つ作る際にも、「ここに赤い花を入れたら全体のバランスはどうなるか」「この角度で配置した方が、見る人に立体感が伝わるか」など、細かく検証しながら仕上げていきます。
ただし、理屈だけではありません。たとえば「元気な女性に贈る花束」と言われたとき、一口に“黄色い花”といっても、可愛らしい黄色、華やかな黄色、落ち着いた黄色と、色の印象はさまざまです。その人の性格や贈る方の想いを丁寧に聞きながら、「この方には、こんな黄色が似合うかもしれませんね」とご提案するようにしています。お客様とたくさん話し、イメージの共有に努めています。単に「花を売る」のではなく、「想いを届ける」仕事だと考えています。

長く楽しめる品質、そして会話から生まれる提案力

当店がこだわっているのは、「品質」と「提案力」です。仕入れの段階で必ず自分の目で確認し、状態の良いものだけを選んでいます。状態が良くない花を勧めることはありませんし、「今が一番いい状態」や「1週間後に見頃になる」など、花の状態をしっかりお伝えします。また、「プレゼントにしたい」「自宅に飾りたい」など、用途や飾る場所によって適した花は異なります。花瓶の有無や日当たり、風通しといった生活環境をお聞きすることで、「この花なら長持ちしますよ」といった具体的なアドバイスも可能です。こうした会話を通じて、「また来たい」と思っていただけるような花屋を目指しています。花の品質を決めるのは見た目だけではありません。当店が何より大切にしているのが、「水揚げ」と呼ばれる作業です。これは花が水を吸いやすいように処理を施し、花本来の力を引き出す工程であり、花の持ちを大きく左右します。この作業を丁寧に行うことで、お客様の手元に届いた花が長く美しさを保ちます。私は一本一本、確認しながら、その花に最適な水揚げ処理を施しています。それが見た目だけでなく、“長く楽しめる”品質に直結すると考えているからです。

お客様へ、花のある暮らしの喜びを届けたい

今後は多くの皆さまにお花が届けられるよう、イベントや企業の装飾なども積極的に取り組んでいければと考えています。私たちの暮らしに花があることは、それだけで心を豊かにしてくれます。特別な記念日だけでなく、日常のちょっとした時間にも、「今日は自分に花を買ってあげよう」と思えるような、そんな文化をもっと広めていきたいと考えています。個性的なアレンジメントや、他ではなかなか見られないお花を楽しみたい方は、ぜひ一度お立ち寄りください。「フラワーショップヒロシ」は、お客様一人ひとりの想いに寄り添いながら、花の楽しみ方を一緒に探すお手伝いができる場所でありたいと思っています。お客様の中には「一輪だけ購入するのは迷惑なのでは?」と遠慮される方もいらっしゃいますが、そんなことはまったくありません。店内の自慢の花を見に、お気軽にご来店いただければ幸いです。これからも、品質には絶対的なこだわりを持ち、定番のものから少し変わったものまで、「相手の想いに合わせて提案できる花屋」として、皆さまに喜んでいただけるよう努めてまいります。

 

※上記記事は2025年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

フラワーショップヒロシ 梶浦 寛 代表 (HIROSHI KAJIURA)

フラワーショップヒロシ 梶浦 寛 代表 (HIROSHI KAJIURA)

  • 出身地:京都府
  • 趣味:体を動かすこと
  • 好きな場所:公園
  • 好きな音楽:ROCK
  • 好きな映画:東野圭吾原作作品
  • 好きな本:ジャンル問わず幅広く
  • 好きな言葉:「出来なかったら出来るようにしろ」

INFORMATION

フラワーショップヒロシ

所在地台町1-10 ルグラン台町1F
最寄駅神奈川駅 徒歩4分、反町駅 徒歩6分、横浜駅 徒歩9分
営業時間11:00~19:00
[金曜]11:00~21:00
定休日月曜・火曜
ジャンル 花・園芸