あずま歯科クリニック 東 裕智 院長 (HIROTOMO AZUMA)
神奈川県横浜市金沢区出身
神奈川歯科大学卒業の後、神奈川歯科大学横浜クリニックセンターにおいて研鑽を積み、神奈川歯科大学口腔外科講座医局員を経て、横浜いずみ台病院歯科診療室に勤務(現在も診療を担う)。2018年あずま歯科クリニックを開院し、院長に就任。現在に至る。
空の器に水が注がれた瞬間
はじめから歯科医師を目指していたわけではありませんでした。私の家系が医師・歯科医師という特段の事情があったわけではないのですが、祖父の世代から医師になるべきだという暗黙のルールがありました。中学から高校へと学年があがるにつれて将来の進路を決める際、プレッシャーを感じてはいましたが学力もそこそこで漠然とした将来の進路という言葉にはっきりとしたイメージが湧かず途方に暮れていました。悩んだ挙句、自分は絵を描くことや何か手先を動かすことが好きでしたので芸術に関わる仕事がしたいと決断し家族に伝えました。両親をはじめとして、それを聞いた親族は茫然自失となり言葉を失ってしまっていたのを今でも覚えています。
そんななか、医師である叔父から手先の器用さや形を表現する感覚を活かせるのは歯科医師ではないかと勧めがありました。それを聞いた瞬間、これまで自分の中でバラバラだった将来の進路というイメージがはっきりとしたビジョンに変化し、歯科医師こそ自分が進むべき道なのではないかと決断しました。

自分が得意とする手先を動かしたり絵を描いたりすることが活かせて、人々の健康にも貢献できる歯科医師という職業は一生を呈しても惜しみない仕事だと思います。
「お任せ」治療ではなく、いつでも「患者さん主体」
歯科医院に来院される患者さんは、むし歯を治療したい・歯周病が気になる・親知らずやアゴやどこかが痛いと多種多様な理由で受診されます。何となくここが不調…という自覚はあっても、具体的な解決策やどのような治療が望ましいのかご存じではないこともあるかと思います。そのため、私は「先生のお任せ」という治療はしないように心掛けています。例えばむし歯治療ひとつをとっても、詰めるのか?型取りが必要なのか?保険診療あるいは自費診療のほうが望ましいのか?など、治療方法を決定する要素は多岐にわたります。歯科医師の視点から見て、考えうる治療の選択肢をいくつか提示させていただき現況下で治療したことによるメリットやデメリット・注意点などを説明し、そのうえで患者さんの治療に関わる周辺環境(他疾患の状況、通院できるかどうかなど)とご自身の治療に対する想いを尊重し混ぜ合わせ、治療方法を確定するようにしています。状況次第では、加療しないという選択肢を勧めることもあります。
「その治療方法は自分の家族にも勧められるものであるのか?」、その考えを常に念頭に置いて自問しながら説明・治療にあたっています。
緊急時の選択肢のひとつに
どの歯科医院でも基本予約制となっていると思いますが、当クリニックでは小児から高齢のかたの偶発的な外傷(転んだりぶつけてしまったことによる口の中やその周辺の皮膚からの出血、前歯が折れたりぐらつくなどの損傷、あごの骨の骨折の有無)などの緊急時は、予約制を飛び越えて迅速に対応するよう努めております。

瀬谷区には入院を取り扱えるまでの専門性の高い歯科口腔外科がありませんので、緊急時には区外の総合病院への受診が必要となります。最初から区外の総合病院に受診することも判断のひとつではありますが、慌ただしい状況下で行き先や土地勘がわからない・初めての場所での緊張感など、様々な不安要素を少しでも取り除くことができるのではないかと、口腔外科に所属して得られた経験から緊急時の選択肢のひとつになれるよう積極的な受入れを実施しています。
幅広い診療への取り組み
高齢化が進み、時代の流れとともに歯科診療も以前よりも求められるニーズが次第に変わってきていることを痛感させられることが多くなってきました。私自身は長らく療養型病院の歯科で勤務し外来・入院・訪問(在宅・施設)に携わり、小さいお子さんから、ご高齢で亡くなる方の最後の瞬間まで携わることをしてまいりました。
そういった経験を活かし一般的な外来での歯科診療のみならず、口腔ケアや訪問診療、摂食嚥下障害に対する内視鏡を使った嚥下機能評価に取り組み対応できるようにしています。現在も療養型病院の嚥下内視鏡検査や他院での検査に携わっております、ご家族やご自身に「最近、飲み込みが…」ということがあれば、お知らせいただければと思います。
その他にも最近ではインプラント治療の取り扱いをはじめたり、コンポジットレジン修復を応用してどこまで審美的かつ機能的に回復できるかなど挑戦的なことにも取り組んでいますので、ご興味があれば相談していただきたいと思います。
あなたのお口の中のこと、ご自身でもっと知ってほしい
「口という器官は、自分の手で触れることのできる内臓」
この言葉は、しばしば講演の依頼があった際に必ずお伝えするようにしているキーワードです。食べ物が体に取り込まれて消化し排泄されるまでの通過するルートを思い描いてみてください。口(口腔)・のど・食道・胃・小腸・大腸・肛門…これらすべてを伸ばしてみると、つなぎ目のない一本の管になります。食道や腸管を毎日ご自分で洗ったりすることは出来ますでしょうか?なかなかに容易ではないはずです。しかし、その始まりである口(口腔)はご自身で触れて、ご自身でケアできる唯一の内臓器官だと私は考えています。歯や口(口腔)は単に内臓としての消化器官の役割だけでなく、その能力は審美的要素やコミュニケーションとしての情報伝達器官でもあり複合多岐に渡りますので、やはりここを大切にしていただきたいと思います。
ご自身の口の中のことで、今どうなっていてなにが必要なのかを知ることと知らないのでは、その先にある「未来の健康」に大きな差が生まれます。先人の知恵として伝えられてきたありきたりなことの繰り返しになりますが、ご自身で日々のセルフケアを行っていただき、足りないところを歯科医院での定期的なメンテナンスで補う、今はどのような環境であるかを知っていただき場合によっては疾患があれば早期に治療を実施することが重要です。
瀬谷区に開院して7年が経ち、様々な患者さんとの出会いが沢山の経験に繋がり、支えられて今に至ります。歯科医師の数だけ、受診される患者さんの数だけ、ひとつの口(口腔)に対する考え方も治療方法も千差万別です。ご自身のスタイルに合った信頼できるかかりつけ歯科医院をみつけ、いざという時のために定期的な受診をお薦めします。
※上記記事は2024年12月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

あずま歯科クリニック 東 裕智 院長 (HIROTOMO AZUMA)
あずま歯科クリニック 東 裕智 院長 (HIROTOMO AZUMA)
- 出身地:横浜市金沢区
- 趣味:熱帯魚(淡水魚)
- 好きな音楽:音楽全般
- 好きな場所:海・湖
- 好きな言葉:「損して得取れ」

