平戸歯科医院 村松 朋彦 院長 (TOMOHIKO MURAMATSU)
『神奈川歯科大学』を卒業後、横浜市仲町台の『河野歯科医院』に勤務医として7年間勤務。2005年5月に『平戸歯科医院』を開業し、今に至る。(東戸塚駅 東口 バス5分)
前院の閉院を機に、縁もゆかりもなかった東戸塚の地で開業

私が歯科医師になったのは平成10年のことです。最初は横浜市仲町台にある「河野歯科医院」に勤務医として7年間勤め、そこで当時一緒に働いていた歯科衛生士の妻と結婚しました。『平戸歯科医院』は、もともとその『河野歯科医院』の分院で、私が副院長として診療を担当していた場所です。通常であれば経験を積んだ後に別の場所で独立するものですが、当時の院長から「ここを閉める」と告げられました。すでに多くの患者さんに通っていただいていたので、閉院してしまうのは申し訳ない気持ちでした。そこで「私に譲ってください」とお願いし、そのまま引き継ぐ形で平成17年に開業しています。それまで東戸塚や戸塚の地域には一度も来たことがなく、土地勘が全くない中でのスタートでした。
特別な夢ではなく、歯科医師だった父の姿が自然な原点に
歯科医師を目指したきっかけは、実は親が歯科医師だったからです。幼少期、自宅には診療所が併設されており、歯科は身近な存在でした。虫歯になったときは、自宅で父に治療してもらいました。昔ながらの厳格な父でしたが、その恐怖心が逆にしっかり歯を磨くモチベーションになっていたのを覚えています。
以前、高校生の患者さんに「どうして歯医者になったの?」と聞かれ、「親が歯医者だからだよ」と答えたところ、大爆笑されたことがありました。理由を尋ねると「今日、学校の先生に夢を持って生きろと言われたから」とのこと。私は「最初から強い夢を持っているというより、親がそうだったなどのきっかけで今の仕事に就いている人も多いと思うよ」と伝えると、その子は「夢を持たないといけない」と感じていたのか安心した様子で帰っていきました。もちろん夢を持つことは大切ですが、最初から明確な夢がなくても、身近な経験をきっかけに、進む道を見つけてもいいと感じています。
世間話から始めて、信頼関係を築くコミュニケーションを大切に

歯科医師になった当初は24歳と若く、童顔だったこともあり実際の年齢より若く見られることもありました。そこで、まずは安心して治療を受けていただけるよう、患者さんとのコミュニケーションを大切にしてきました。『平戸歯科医院』を引き継いだ際も、前任からの患者さんの信頼を得るまでは簡単ではありませんでした。そもそも、患者さんにとって、歯科医院は「来たくない場所」かもしれません。だからこそ、診療を始める際は、歯の話ばかりをせず、あえて日常会話から入るようにしています。「今日はどこへ行ってきたのですか」といった世間話から入ると、患者さんの表情がふっと和らぐのがわかります。医療も人と人との付き合いですから、最終的には信頼関係がすべてなのです。子どもの頃から「口から生まれた」と言われるほどよくしゃべる性格で、歯科医師にはプラモデル作りが得意な人が多いと言われる中、私はこの持ち味も患者さんとのコミュニケーションに活かしてきました。昔は、学校の先生になりたかったほどです。自分で表現し、相手に理解してもらうことが好きなのです。
患者さんがリラックスできる雰囲気こそ、当院の強み
『平戸歯科医院』はこの地で20年続けてきた個人経営の小さな医院です。近隣には大きな歯科医院も多くありますが、同じことをしていても選んではいただけません。だからこそ私が大切にしているのは、患者さんにリラックスして治療を受けてもらうことです。「ここなら怖くなくて、治療することができた」と言っていただけるような雰囲気づくりを心がけています。おしゃべりを楽しみに来ていただけるような、温かい場所でありたいと考えています。この雰囲気を気に入って、東京の銀座からわざわざ通ってくださる患者さんもいらっしゃいます。
私の好きな治療は、お口の中が劇的にきれいになるクリーニングや歯石取り、そしてホワイトニングです。以前は70代以上の高齢者の方が中心でしたが、ネット予約システムを導入してからは60歳以下の現役世代の患者さんが大幅に増えました。当院に若い世代の方も集まってくださるのは、ありがたいことです。この東戸塚・平戸の地域は気さくで温かい気質の方が多く、見栄を張らずに自然体でいられる雰囲気が私にはとても合っています。
歯科医師会での地域貢献と、これからも大切にしたい現状維持
診療の傍ら、歯科医師会に所属して学校検診や区役所での健診活動など地域のための活動にも力を入れています。現在は、お口の中から児童虐待の兆候、特にネグレクトを発見する取り組みを小学校で行っているところです。必要な治療を受けられずお口の中が整えられないまま放置されているお子さんに、検診を通じて早期に気づき、支援につなげることを目指しています。こうした活動を通じて地域の子どもたちや学校の先生方に講演を行い、感想文で「これから気をつけて見ていきたい」といった言葉をいただくと、社会の役に立てて良かったと感じます。個人の医院だけでは難しい取り組みだからこそ、歯科医師会の仕組みを通じて続けていきたい活動です。医院そのものについて言えば、私は元々、変化があまり好きではありません。小学生の頃から、クラス替えのある3月が一番苦手でした。「今のクラスのままで良いじゃないか」とずっと思っていたほどです。医院の今後についても、新しいことを大々的に始めようとは考えていません。それよりも、提供する治療のクオリティや患者さんとの関係性を高い水準で維持し続けることを一番大切にしています。信頼関係さえしっかりと築くことができれば、不思議と怖さを感じずに治療が受けられるようになります。お口のことでお悩みがあれば、ぜひ怖がらずに一度ご相談にいらしてください。
※上記記事は2026年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

平戸歯科医院 村松 朋彦 院長 (TOMOHIKO MURAMATSU)
平戸歯科医院 村松 朋彦 院長 (TOMOHIKO MURAMATSU)
- 出身地:神奈川
- 好きな場所:ハワイ
- 好きな映画:スターウォーズ
- 好きな言葉:現状維持

