徳岡歯科クリニック 徳岡 敏一 院長 (TOSHIKAZU TOKUOKA)
昭和大学薬学部 卒業。同大学歯学部 卒業。Pennsylvania大学留学を経て、昭和大学歯科病院 顎顔面口腔外科に勤務。1994年に『徳岡歯科クリニック』を開院。
理想の歯科医院を目指して

私はもともと薬学部に進学し、薬剤師としての道を歩み始めました。しかし、学びを深めていくうちに「自分が求めているものとは少し違う」と感じるようになったのです。人と直接関わり、患者さんの顔を見ながら医療に携わる仕事がしたい。そうした思いが次第に強まり、思い切って歯学部に入り直しました。
卒業後は大学に残り、口腔外科に籍を置きながら研鑽を積みました。その後、縁あってアメリカ・ペンシルバニア大学に留学し、基礎的な研究にも2年間従事しました。臨床ではなく研究中心の留学でしたが、そこで得た経験は自分の視野を広げる大きな糧になったと思います。帰国後も大学に残り、合わせて10年ほど大学での診療・研究に携わりました。
開業を決意したのは1994年のことです。私は口腔外科出身ということもあり、将来的に他の診療科と連携しながら仕事ができる場所で開業したいと考えていました。そんな折、大学時代のクラブの後輩と偶然再会し、薬局を経営していた彼からこの場所を紹介されました。地域を「医療の通り」にしたいという構想にも共感し、この地での開業を決めました。
設計の段階からバリアフリーを意識し、天井を高くし、玄関前には車椅子でも出入りできるスペースや親子で入れる個室を確保しました。将来的な高齢化を見越し、有病者やご高齢の方にも安心して通っていただける環境を整えることを大切にしたのです。こうして、自分の理想に近い形で『徳岡歯科クリニック』をスタートさせました。
地域と共に歩む診療体制
開業以来、幅広い年代の患者さんに来院いただいていますが、特にご高齢の方が多く通われています。年齢を重ねると通院が難しくなることもありますが、そのような方には訪問診療を行ってきました。実は私は介護保険が始まる前から訪問診療に取り組んでおり、その流れを予想してケアマネジャーの資格も取得しました。実務との両立は難しかったものの、その学びによって介護や在宅医療に関する知識が深まり、ケアマネジャーや介護職の方々と円滑に話ができるようになったと感じています。
患者さんが通えなくなったとき、診療を途切れさせずに支えるための訪問診療は欠かせないものです。現在では訪問を専門にする歯科も増えていますが、私は外来と訪問をバランスよく続け、地域に根ざした診療を心がけています。
また、地域には皮膚科や内科、総合病院もあり、医療連携が取りやすい環境が整っています。何か高度な検査や専門的な治療が必要と判断した場合には、すぐに信頼できる医療機関へ紹介できる体制をとっています。患者さんが安心して治療を受けられるように、地域の医療ネットワークを活用しながら診療を続けてきました。
患者さんが抱える「困りごと」の解決を最優先に

私が診療でまず大切にしているのは、患者さんが抱えている「困りごと」に対してできる限りその場で対応することです。例えば歯が痛くて来院された方に「今日は薬だけ出して、処置はまた次回」といった対応はできるだけ避けています。主訴に対して診断を行い、可能な範囲で処置をする。それによって患者さんは「ここに来てよかった」と安心してくださいます。
治療技術も重要ですが、私は診断を特に重視しています。痛みや不具合の背景には、歯そのものだけでなく、ストレスや生活習慣、体の不調などが影響していることも少なくありません。顎関節症のように精神的・身体的要因が複雑に絡み合う症状もありますし、腫瘍など重篤な疾患が潜んでいることもあります。そのため、患者さんの生活や仕事の内容、日々の習慣まで丁寧に伺いながら診断を進めています。
必要に応じて、より専門的な検査や治療ができる医療機関へ紹介することもあります。歯科だけで解決できる問題と、他科と連携すべき問題とをしっかりと見極める。診断を軸に据えた姿勢は、開業以来一貫して大切にしていることです。
長く充実した日常生活を楽しんでいただくために
当院ではインプラント治療も行っていましたが、現在は実施していません。インプラントは優れた治療ではありますが、一定の経済的な負担に加え、長期にわたるフォローが必要であることを考えると、責任を持って対応できる範囲を見極めることが大切と判断しました。
私が力を入れているのが義歯治療(入れ歯治療)です。中でも、針金を使わないノンクラスプデンチャーは見た目の自然さや装着感の良さから、多くの患者さんに喜ばれています。特に前歯部で針金が目立つことを気にされる方には、見た目の改善と機能性を両立できる選択肢として提案しています。
義歯は「見た目が良ければいい」というものではなく、噛み心地や装着感、日常生活での快適さが非常に重要です。患者さんにとって負担が少なく、自然に使える義歯を提供することで、食事や会話を楽しみ、日常生活の質を保っていただきたいと考えています。
地域のみなさんへメッセージ
私が大切にしているのは「患者さんの困っていることにきちんと応える」という基本姿勢です。歯科医院は、ただ治療をする場所ではなく、生活を支える場でもあります。これからも地域の方々にとって安心できる存在であるよう努めてまいりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
※上記記事は2025年9月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

徳岡歯科クリニック 徳岡 敏一 院長 (TOSHIKAZU TOKUOKA)
徳岡歯科クリニック 徳岡 敏一 院長 (TOSHIKAZU TOKUOKA)
- 出身地:愛媛県
- 趣味・特技:ヨット
- 好きな本:『KAZI』
- 好きな映画:サスペンス or アクション/『沈黙の艦隊』
- 好きな音楽:アーティスト:ポップス/平井大、藤井風、玉置浩二
- 好きな観光地:鎌倉
- 座右の銘・好きな言葉:「生き様と死に様」

